コント研修課にて
恥ずかしい思い出。
月二回、ルノアールの会議室での勉強会に参加するようになってしばらく経った頃。
私は迷宮に入っていました。提出日が恐怖。コントを書き始めた頃は楽しくてしょうがなかったのに、「面白いこと」が自分でわからない。何が笑えるのかわからない。
わからないので、周りで面白いと言われているものを真似してみたり。
あろうことか「別役先生っぽい」作品を無理して書いてみたり。
研修生たちのテイストがちゃーんとわかってる先生の前で、私は何をおもねって、ニセモノにもならないニセモノを書いておったんでしょうか。
そんな時、先生は穏やかによく言われました。
「これは、よろしくないねぇ」
ご自身の著書の中では鋭い分析をされる先生ですが、研修課においてはふうわりと、感想を述べられる中で私たちを導く…というよりは、書くべきところへ促して下さった気がします。
もちろんそれからも、試行錯誤の繰り返し…。
昨年「師走スペシャルティ」中で上演したコント「調査続行」の原型は、そんな試行錯誤の末に研修課で生まれました。
自分が面白いと思うところへの地図の描き方がようやく、今頃、ちょっとわかってきた…のはまぁ呆れるほど遅すぎですが。
それでも、少しでもわかってきた以上、コツコツ書き続けねばと思っています。
先生、ありがとうございました。
先生の佇まいが大好きでした。
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